ドローン

イネの大百科

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農山漁村文化協会から「イネの大百科」という本が出版されました。小学高学年〜高校が対象ということもあって、写真や図が多くまたカラーで掲載されています。内容もわかりやすくまとまっているので、勉強になります。

「省力化と水田フル活用 大規模化にむけた技術」のページでは、ドローンを使った生育調査ということで、私の写真を掲載してもらいました。ありがとうございます。

イネの大百科(引用:農山漁村文化協会サイト)

 


論文賞受賞

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2014年のモニタリング成果をまとめた「田中・近藤(2016):小型マルチコプターを用いた近接リモートセンシングによる水稲生育マップ作成」が日本リモートセンシング学会の論文賞を受賞しました。この研究が評価されたことは、大変うれしく思います。

 

2014年はモニタリング1年目ということもあり手探りな状態でしたが、自分のタイミングで上空から得られる情報に大きな可能性を感じました。現在は、モニタリング5年目ということもあって様々な問題点を改善する力もつき、安定した運用ができていると考えています。ただ、栽培に関しては自然の影響を大きく受けるので、わからないことも多々あり、日々勉強といった感じです。そこが農業の楽しさでもあるかもしれません。

ドローン水稲モニタリングを論文としてまとめるのがゴールではなく、モニタリングを長年継続して情報を蓄積することが美味しいお米の栽培につながると考えているので、これからも引き続き、頑張っていきます!!

 


現代農業(5月号)

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2018年5月号の現代農業では、「ドローン&近赤外カメラで空から管理(下)」というタイトルで近赤外カメラを自作するという内容を書きました。

現代農業(2018年5月号)

 

ブログでも紹介している内容に改造時の写真とウンカ被害の空撮画像(鹿児島県伊佐市の若手農家さん撮影)を追加しています。

今月号の現代農業で興味深い記事がありました。農機メーカー突撃取材ヤンマーアグリ(株)編の中で、リモートセンシングなど先進的な技術の導入を対象としている農家規模は、20町歩以上の面積を耕作する農家だそうです。しかし、20町歩以上の面積となると、家族経営の農家では導入は難しいですね。ビジネスとして費用対効果を考えると仕方がないかもしれません。

 


現代農業

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久しぶりの更新です。

今月発売の現代農業(2018年4月号)に、「ドローン&近赤外カメラで空から管理(上)」というタイトルで記事を書きました。今回は、ドローンの自作に挑戦するという内容です。

現代農業(2018年4月号)

 

記事でも紹介していますが、自作ドローンの部品調達は中国のネットショッピングサイト「AliExpress(アリエクスプレス)※」をよく利用しています。国内のサイトより部品の取り揃えが豊富で価格も安いのが特徴です。ただ、日本語が自動翻訳のためか意味がわからないところもあります。

AliExpressのサイト

 

※AliExpressは中国のアリババ(ソフトバンクの孫正義社長が出資して急速に成長した世界的な企業)が運営するネットショッピングサイト

紙面の都合上、自作ドローンの調達リストを掲載することができなかったので、ここで紹介します。自作のヘキサコプターは約6万円で部品調達することができます。モニタリング用ドローンであれば、この内容で十分です。日本では,高い価格がいい商品という風潮がありますが、本当に必要な機能だけに絞れば、安価でもいいモノは作れます。

 

購入したドローンの部品と価格(2016年11月1日時点)

部品 価格(円) 送料(円)
フーレム(F550):ヘキサコプター 3,500 無料
DJI E310セット(モータ・ESC 6個) 35,000 無料
フライトコントローラ(Pixhawk) 5,250 250
GPS+コンパス(UBLOX NEO-M8N) 5,000 無料
スキッド 2,100 無料
リポバッテリ(3セル11.1V 10000mAh) 5,800 無料
プロペラ 6枚 1,600 無料
58,500 円(送料込み)

 

先日、次回(2018年5月号)の記事「近赤外カメラの改造方法」が校了しました。農業雑誌からかけ離れた内容となっていますが、お楽しみに。

 


NDVI & 温度観測

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昨年(8月6~7日)は試験サイトの圃場内の温度環境を把握するために、熱赤外カメラによる温度観測を行いました。今年も昨年同様の観測を千葉大学近藤研究室の濱さんと共同で、8月5日~6日(生育ステージは乳熟期)にかけてNDVI & 温度観測を実施しました。天気予報では曇一時雨となっており、観測は難しいかなぁと思っていましたが、2日間とも雨は降らず、無事に観測することができました。

昨年の観測結果からNDVIが高い箇所では群落表面温度の低温域となり、反対にNDVIが低い箇所では高温域となることがわかりました。また、群落表面温度のばらつきは玄米重量にも影響を及ぼすことが昨年の結果から示されています。

今年は出穂期から曇天が続き、日平均気温が27℃を超えた日はわずか3日(最大で28.2℃)です(8月6日時点)。そのため、2017年度産「どろーん米」は高温登熟障害の影響が小さいかもしれません。

【観測項目】
1)同一圃場内の生育状況が異なる2箇所で温湿度・CO2観測
・出穂期のNDVI分布を基に、NDVIが高い(草丈が高い)・NDVIが低い(草丈が低い)場所の2箇所に、観測機器を設置。


観測機器(温湿度・CO2

昨年の観測機器より耐久性等を増した装置を濱さんが作成しました。装置は塩ビ管(100mm)をアルミ箔で覆い、太陽光パネル+モバイルバッテリを電源にした通風機能を備えています。

 

2)熱赤外カメラによる群落表面温度観測
・昨年と同様に熱赤外カメラをドローンに搭載し、上空100mから2時間ごと(日の出~日の入りまで)に垂直撮影(地上分解能約30cm)。

上空100mからの温度観測画像(2017年8月5日12時撮影)

 

3)NDVI観測
・Yubaflexをドローンに搭載し、上空50mから2時間ごと(日の出~日の入りまで)に垂直撮影(地上分解能約2cm)。

SOLO(3DR社)

近未来的なデザインに仕上がっているSOLO(濱さん持参)にNDVI計測を担当してもらいました。SOLOは機底に付属のカメラが付いていないので、好きなカメラを搭載することができます。なお、ドローン業界の大きなシェアを占めているPhantomシリーズの場合は空撮用カメラが標準装備されているため、水稲モニタリングに適したカメラを後付けすることが難しくなっています。

SOLOについては濱さんのHPに情報が掲載されています。HPはこちら

今年も多くの観測データを取得することができたので、これから解析を行います。

 


モニタリングの現状と課題

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近年、日本の農業は農業用ロボットやICT技術を駆使して生育管理を行う精密農業の導入が各地で進んでいます。ドローン分野では、2016年に農薬散布ドローンが続々と農林水産航空協会の認定を受けており、2017年から各地で運用されている姿を見ることができると思います。また、これと同時にドローンを活用して、農作物の生育管理を行う会社も増えてきました。

従来、上空からの農作物モニタリングは、衛星・航空機(有人機)によるリモートセンシングが行われてきました。衛星による農作物モニタリングは一度に広範囲(約100kmの範囲)の情報を取得することができます。広範囲を管轄する組織であれば、有効なツールになります。実際に青森県では、「青天の霹靂」や「つがるロマン」はブランド化され,販売されています。

しかし、衛星モニタリングにも課題があります。

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温度観測

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近年、夏季における気温上昇にともなって、水稲の高温障害が問題となっています。
高温障害は白未熟粒(米が白く濁る)や胴割れ粒(亀裂が入る)などをもたらし、米の品質を大きく低下させます。米の品質が低下は、検査等級の低下やくず米の増加につながり、生産者にとって何ひとついいことはありません。

既往研究から、高温障害は出穂から登熟初期までの高温によって、米に障害がもたらされます。例えば、登熟期に27℃以上の日平均気温が続くと高温障害が発生し、白未熟粒が増加します。

そこで、今後の栽培において、高温障害に対応するためにも、まずは圃場内の温度環境を知る必要があります。
今回は千葉大学近藤研究室の学生さんと共同で、8月6日~7日(生育ステージは穂揃期)にかけて昼夜連続温度観測を実施しました。

ちなみに、試験サイトは埼玉県坂戸市に位置しているのですが、この地域は「あついぞ!熊谷」と同じぐらい夏季は高温になります。
最寄りのアメダスによる最高気温は6日36.6℃(猛暑日)、7日34.7℃(真夏日)となりました...

 

【観測項目】
1)圃場中央の温湿度観測
・高さの異なる2箇所に温湿度計を設置し、1分毎に記録。

温湿度観測
温湿度計設置

 

2)熱赤外カメラによる地表面温度観測
・熱赤外カメラをドローンに搭載し、上空100mから2時間ごとに垂直撮影(地上分解能約30cm)。
・改正航空法で夜間のドローン飛行は禁止されているので、夜間は自宅屋上から斜め撮影。

熱赤外カメラ例
ドローンによる地表面温度観測画像の例(2016年8月7日10時撮影)

 

3)NDVI
・近赤外カメラをドローンに搭載し、2時間ごとに撮影。

NDVI観測
ドローンによる近赤外撮影
(視線の先には、点のようなドローン)

 

現在、これらのデータを解析中ですが、いろいろと面白いことがわかってきました。

結果がまとまり次第、紹介します。

 

※今回の観測は自宅のガレージを拠点に実施したので、機材や食事などの融通が利き、無事に観測を終えることができました。

ガレージ

観測拠点
(ガレージ内に机や椅子、PC、バッテリ充電機、扇風機などを持ち込んで作業を実施)

 


圃場空撮動画(近赤外画像)

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前回に引き続き、今回は2016年7月16日に実施した近赤外のインターバル画像を動画にまとめてみました。

白く映っているところは、植生が活発になっているところです。

 

 


雑草抽出

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ドローン水稲モニタリングは試験サイト(約3反)の他にも行っています。
すぐ隣の圃場で大きさは約1反程度です。この圃場は試験サイトと全く同じ手法(肥料等も同じ)で栽培しています。

最近、小さい方の圃場では雑草が目立ち始めてきました。
小さい圃場も6月上旬に除草剤を散布しましたが、散布後に強風によって風下側に流されてしまいました。そのため、若干土壌が高いところでは雑草が発生してしまいました。
ちなみに、試験サイトは翌日(風が弱い)に散布したため、目立った雑草は発生していません。

下の写真は圃場内部に入って取り除いた雑草です。現在までにバケツ4杯分を除去しましたが、全く追いついていません。

雑草抜き

取り除いた雑草バケツ1杯分(作業着は泥だらけ)

 

今回はモニタリングによって雑草がどのように撮影されているかを紹介します。
下の画像は可視画像・近赤外画像・DSM(地表面の高さ:草高)になります。可視画像・近赤外画像において、雑草が発生している部分は周辺の水稲と比べると明らかに色が異なります。また、DSMで見ても水稲の草高より雑草は高くなっていることがわかります。

 

雑草抽出

図 雑草抽出位置(左:可視画像、中央:近赤外画像、右:DSM)

クリックすると大きい画像サイズで確認できます。

 

下の写真は雑草を抽出した場所を地上から撮影したものです。

 

タイヌビエ

タイヌビエ(雑草を見やすくするために画像を加工)

クサネム

クサネム(雑草を見やすくするために画像を加工)

以前、紹介した水稲株位置を用いれば水稲と雑草の区別ができるので、雑草の位置および生育状況の把握は可能だと思います。しかし、今回のように雑草が生育してしまうと、取り除くのはかなりの労力が必要となります。


圃場空撮動画

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2016年6月26日にモニタリングを実施したインターバル画像(可視画像)を動画にまとめてみました。