P4M(P4 Multispectral)

Posted on Updated on

今年のモニタリングには、新たなドローンを投入することができました。
モニタリング界隈で話題となっているDJIのP4M(P4 Multispectral)です。

P4 Multispectral(DJIから貸与)

 

DJIと共同研究ということで、P4Mを貸与していただくことになりました。
P4MのフライトにはiPadおよび無償アプリのGS Pro(一部機能は有償)が必要で、アプリ上で事前にコースやカメラのパラメータなど細かい設定ができます。

まずは、それぞれのセンサー(自作の近赤外カメラYubaflex、P4M、地上センサ)の特徴を把握したいと思います。

 


被災した経験から

Posted on Updated on

7月3日からの梅雨前線に伴う大雨によって、九州を中心とする多くの方々が被災しました。役に立つかわかりませんが、昨年の令和元年東日本台風(台風19号)での被災経験から気づいた点をまとめました。

 

私は被災直後の惨状を見て、言いようのない感情に襲われました。どこから手をつければいいのか・・・それでも気力を振り絞って後片付けを始めないといけません。しかし、焦って後片付けをしてはいけません。まずは、被災状況をデジカメやスマフォなどで記録しましょう。この記録は、どのように被災したのか明確な証拠となります。また、被災した家具などは災害ゴミとして廃棄することになりますが、これらも写真を撮りましよう。加入している保険で補償してくれる場合もあります。

実際に作業に入ると、早く片付けをしないといけないという思いが先行し体を動かすのですが、2日目以降は体がどんどん重くなっていきます。復旧までは長い時間がかかるので、無理のない範囲でやるとことをおすすめします。

 

後片付けと同時進行になりますが、早めに市役所または役場に行って罹災証明書を申請しましょう。罹災証明書は保険会社への申請、医療費の免除(期間有)、社会福祉協議会からの災害見舞金、児童の就学援助、銭湯の無料(地元の会社さんの好意)など様々な支援を受ける際に必要となります。

申請に必要となったのは、罹災の状況が確認できる写真、印鑑、身分証明書です。罹災の状況が確認できる写真には、スケールがわかるものを一緒に写すのが好ましいです。私の場合は、床上浸水した痕跡とメジャーで指さしをした写真を提出しました。罹災証明書は10分程度で発行してもらいました。しかし、客観的に判断できる写真がないと発行までに時間がかかります。

罹災の状況が確認できる写真の例

 

河川から氾濫した土砂には細菌が多く含まれるので、屋内の消毒は必要です。私の被災した周辺では、市役所に連絡すると消毒噴霧してくれることになりました。しかし、1回の消毒だけでは全てをカバーできないので、薬局で「オスバンS」を購入しました。オスバンSは水害後の消毒によく使われるということもあって、近くの薬局ではすぐに売れ切れとなってしまい、手に入れるのも一苦労でした。

 

今回、被災した九州では第一次産業が盛んな地域も含まれています。そのため、農業向け(農機具の被災から再取得)の話も紹介します。令和元年東日本台風は農林水産省による農業者に向けた支援対策がありました。この九州豪雨も支援対策が実施されるのではないかと思います。

まず、水没してしまったトラクター、田植機、コンバイン、穀物乾燥機などの農機具は全て写真を撮り記録を残します。また、水没した農機具はカバーを外して内部に溜まっている水があれば捨てて、とにかく乾かしましょう。水が完全に乾くまではエンジンや電源を入れるのは絶対にしてはいけません。

私は、被災後にJAさんに連絡をし、全ての農機具の修理が可能かどうか依頼しました。JAさんや農機具の各メーカの担当者が被災した農機具を実際に見て修繕が可能か再取得なのか判断し、証明書を発行しました。例えば、穀物乾燥機の場合は(一社)日本農業機械化協会のガイドラインが根拠となって、判断されます。

その後は、再取得となった場合は被災した農機具と同等の機種(現在市販されている)の見積書をもらいます。また、修繕が可能である場合は、修繕費用の見積書となります。私のところでは、田植機・コンバイン・穀物乾燥機・籾摺機・選別計量機は再取得、トラクター・動力噴霧機は修繕可能となり、それぞれの見積書を用意しました。

見積書と証明書は市役所の農業振興課に提出し、その後に農機具の再取得および修繕を行っています。新しい農機具が納品されたら再取得および修繕の費用を払い、その後に補助金が振り込まれる流れとなっています。

 


カモもソーシャルディスタンス

Posted on Updated on

緊急事態宣言は解除されましたが、新しい生活様式ということで、マスクの着用やソーシャルディスタンスが言われています。そんな中、田まわりをしているとカルガモマガモもソーシャルディスタンスを実施していました。カルガモマガモは雑草の種子や水草を食べてくれるので、いつも感謝しています。

ソーシャルディスタンス中のカルガモマガモ

今年も雑草パトロールよろしくお願いします

 


除草剤散布(2020年)

Posted on Updated on

試験サイトでは初期除草剤「コメットジャンボ」を散布しています。経験上、圃場内を深水(水位8cm程度)にして、無風or微風状態が散布後数時間続く状態で散布すると処理層がきちんと形成されて効果が高まります。今までの失敗例は、天気を読み間違えて、散布後に強風が発生して除草剤が偏ってしまった。藻(アオミドロ)をきちんと取り除かずに散布してしまったので、藻に除草剤が付着してしまった・・・など。こういうときは例外なく雑草が大量に発生します。圃場内の雑草を人間の手で取るのはかなりの労力が必要というか・・・あまりに多すぎると挫折してしまいます。

コメットジャンボ散布後の様子

(白い点は水面上を拡散するコメットジャンボ、緑色は雑草と藻)

 


2020年もNDVIフィールドセンサー設置

Posted on Updated on

2019年に設置したNDVIフィールドセンサーは、ドローンモニタリングに有益な情報をいろいろもたらせてくれました。昨年の台風19号でセンサーやロガーが水没してしまいましたが、徹底的に乾燥・清掃をしたおかげで無事に起動することができ、今年もセンサを設置することができました。2年目ということで昨年の反省を活かして少し工夫をしています。

まず、センサを設置する単管パイプの工夫です。昨年は単管パイプと直交クランプを取り付けただけでしたが、今回は強度を増すために筋交を追加しました。

単管パイプの打ち込みの工夫

 
次に、単管パイプの打ち込みです。昨年は単管パイプを直接金槌で叩いていたのですが、調べるといろいろ補助部材があることがわかりました。単管パイプの先端にヘッドと先端ミサイルを取り付ける事で打ち込みも多少楽になりました。

NDVIフィールドセンサーの設置の様子

 
さらに、今年はモニタリング情報の充実化を図るために、千葉大学の共同研究費で温度・気圧・湿度センサを追加(後日、濡れ葉センサを追加予定)することができました。

ドローンを用いて移植2日後に設置したNDVIフィールドセンサーを撮影

 
今年もいろいろ発見出来ることを期待したいと思います。
 


田植え(2020年)

Posted on Updated on

予定していた5月16日の田植えは苗の成長具合や当日の天気がイマイチだったので、22日まで延期しました。

苗の生育状況

発芽:種蒔きから6日後(4月28日)/ 種蒔きから28日後(5月20日)

 

今年は新型のAW5による田植えです。先代のSPA4は4条植えでしたが、新しい田植機は5条植えになります。これで作業時間は短縮できます。また、AW5は枕地(田植機の旋回によって生じる凹凸)の幅と田植機の幅がちょうど良く、ドン付きバックでピッタリ植えることができます。

ドン付きバック(クボタの取説図に加筆)

 

先代のSPA4での移植に必要な苗場箱は、昨年までの経験から111箱準備しました。しかし、AW5で6反植えたところ・・・21箱も余ってしまいました。これは予想外でした。株間は去年同様の21cm、苗取り量もほぼ同じ設定です。新旧でここまで変わるとは・・・なぜ?来年は苗箱の数を間違えないようしないといけません。余った育苗箱は、近所の農家さんが苗が足りなくなったとのことで譲りました。結果的に廃棄する分がなくなったので、よかったです。

AW5による田植え

 

次は、AW5を運転してみてのレビューです。

自動植付の機能が意外と便利でした。初めはこんな機能は無くても人間の手でやればと思っていたのですが(先代はこんな便利な機能は付いていなかった)、自動植付の機能を使うと旋回後の植え付け位置が調整されたり、マーカーの出し忘れなどのヒューマンエラーを防ぐことできます。少し強がってしまいました・・・自動植付の機能は素晴らしいです。

次に気付いたのは浮き苗の少なさです。今までは、移植後に水を入れると多くの苗が抜けてしまっていましたが、その量が目に見えて減りました。

また、新しい機能としては残った肥料をブロアー排出、運転席前の目印の棒でエラーをLED表示、アイドリングストップ機能などがあり、思った以上に作業が楽になりました。特に、追加された機能の中でも、あぜ越えサポート機能は気に入っています。田植機で圃場の出入り(特に出口)の際は、普段乗っている乗物では体感しないような角度になるときもあるので緊張します。今までは圃場から出る際は、苗や肥料を搭載している後ろ側が重くなるため、運転手の他に前側に大人一人を乗せてバランスをとってから出ていました。それが運転手が降りて圃場から出すことができるようになったのは、安全面からみてもいい機能だと思います。

あぜ越えサポート機能を指導してもらっているところ

 

田植え当日は納車したばかりということで、JAさん、クボタさんの心強いサポートがありました。ありがとうございます。

 

AW5は細かいところまで部品を取り外すことができるので、田植え後の掃除が徹底的にできます。特にセンサーを含む肥料散布部分は念入りに行います。年に一回しか使わないので、掃除が不十分で肥料が機体に残っていると、空気中の水分を含んで固着してしまいます。そうなると、能力を十分発揮できなくなってしまいます。

掃除のためにカバーを取り外したAW5

 

今年はコロナ禍による県境を越える移動の自粛もあって、いつもお手伝いをしてもらっている濱くんにお願いできませんでした。来年はぜひよろしくお願いします<m(_ _)m>

 


結果:均平精度(2020年)

Posted on Updated on

今年の代かきはトラクターナビを搭載することで、より的確に高い土を低い方へ土寄せを実施することができました。2019年に失敗してしまった圃場の乾きすぎ状態にならないように、天気予報と相談しながら水の状態を管理しました。その結果、ほぼ問題ない状態で田植えを迎えることができました。

 

田植えの直前(30分前)にドローンによる空撮を実施し、そのデータを用いて今年の均平精度の検証を行いました。2014年から比べると試験サイトの均平度の精度は良くなっていますが、そろそろ頭打ちになってきた感じです。実際にトラクターを動かし、圃場の均平化を実施してきましたが、満足いく状態になるまでは5年はかかるなぁと実感しました。また、均平化のアドバイスをくれたベテラン農家さんの言う通りでした

ⅰ) 代かき後の凹凸マップ(2020年)

 

ⅱ) 代かき後のオルソ画像(2020年5月22日撮影)

 

2014~2020年における均平精度の変遷

 

2020年は均平精度:1.1cm・最大高低差:4.0cmとなりました。今年も均平精度は問題ない結果となり、水管理もムラなくできるはずです。あとは、昨年みたいな梅雨の長雨にならないことを祈るだけです。

 


トラクターナビ(均平作業編)

Posted on Updated on

先日紹介したトラクターナビを装着して、代かきを行いました。トラクターナビはRTK-GNSSを用いたナビゲーションで、背景地図をユーザ側で自由に選択できる特徴があります。今回は代かきを行うので、背景地図には圃場内の高さを示したDSM(地表面高さ)データを使用します。このDSMデータは事前にドローンを用いて計測したもので、圃場内の高低差を可視化しています。RTK-GNSSで取得できる位置情報はとても高精度(数cm程度)なので、ピンポイントで地表面の高いところの土寄せを効率的にできます。

前回のトラクターナビ(β版)では、アンテナをトラクターの屋根付近に装着しましたが、今回はトラクターの先端に位置を変更しました。アンテナは裏側に磁石が貼られているANN-MB-00(2周波対応)を使用しています。屋根付近からトラクター先端にアンテナの位置を変えても、人工衛星からの受信信号に大きな変化はありませんでした。

アンテナをボンネットの先端に位置変更

 

「善意の基準局」として自宅屋上に設置した基準局の受信データをネット配信し、スマフォのテザリング機能を用いてRTK-GNSSを行います。

均平作業に利用するトラクターナビ

画面の〇十字は現在位置をリアルタイムに表示している

 

トラクターナビの背景地図は事前にドローンで計測したDSMになります。1cmの高さごとに色が変化するように可視化してます。このナビゲーションの画面を見ながら、地表面の高いところから低い方へ土寄せを行います。

代かき直後の試験サイト

 

今までは、紙に印刷した地図を見ながら代かきを行っていましたが、トラクターナビを使った均平作業はこれからのスマート農業にも使えるのではないかと思います。

それにしても、空撮画像から判断して・・・もう少し土寄せができたのかなぁと来年に向けての反省です。

 

【備忘録】

トラクターのアタッチメント位置

ロータリー(左) / ハロー(右)

 


廃車と納車

Posted on Updated on

令和元年東日本台風(2019年台風19号)による内水氾濫で多くの農機具は水没してしまいました(関連記事)。田植機(クボタ:SPA4)、コンバイン(ヤンマー:GC215)は水没の程度も酷く、JAによる診断で廃車となりました。それから数か月が経過した本日、水没した田植機・コンバインの引き取りと同時に新しい田植機が納車されました。

トラクターを使って、車庫から動かすコンバイン

 

コンバインのエンジンはかかったのですが、すぐにエンストしてしまいました。調べてみると、燃料タンクに入っていた液体は水没時に混入した水であることがわかりました。これでは埒が明かないので、トラクターによるけん引で少しずつ動かしていきます。しかし、アスファルトでは摩擦が大きくなるため、コンバインの方向転換が容易ではありません。そんな時に役立ったのが単管パイプです。曲がりたい方向のキャタピラの下に単管パイプをセットすれば、人間の力でも方向転換ができるようになります。

トラック荷台に収まったコンバインと田植機

 

私が兼業農家になってからお世話になっていたコンバイン・田植機を手放すのは少し寂しい気持ちです。これらの機械はトラブルがよく発生したので、そのおかげで機械の仕組みを詳しく勉強することができました。

クボタ:AW5

 

台風第19号による農業被害からの復旧・営農再開に向けた支援事業の補助金を活用して、新しい田植機(クボタ:AW5)を購入しました。1994年に発売された先代のSPA4と比べると、25年の間にいろいろ機能の進化があります。まずは新機能に慣れ、新型田植機で水稲栽培に挑戦です。

 


石拾いのコツ

Posted on Updated on

試験サイトは、1990年の圃場整備によって客土をしています。そのため、石を取っても取っても、まだまだ出てきます。こちらは4年前の状況です。

現在でも耕起するたびに、地中に埋まっていた石が出てきます。しかし、耕起直後は土と同化しているように見えるため、簡単には見分けがつかない場合もあります。今回、耕起してから数日後に降雨がありました。そうすると、乾いた土は水を含むことによって沈み、石はそのまま地表面に残ります。また、石に付いていた土が洗い流されるので、遠目からでも簡単に見つけることができます。

石拾いは、耕起してから降雨があった後が最適のような気がします。ただし、雨が降りすぎると圃場がぬかるんで歩くのは大変。

降雨後の様子