空撮時の注意(登熟期)
2014年からモニタリングを実施して、様々な失敗や試行錯誤を経て、現在の運用体制にいたっています。今回はその中でもついやってしまいがちな失敗例を紹介します。
【失敗例】
・近接撮影によるイネの倒伏(2015年8月31日撮影)
出穂日前はイネの葉を空撮することがメインになりますが、出穂期以降(特に登熟期後半)はイネの穂には実がつき、空撮の被写体としても絵になります。そうなると、ついつい低空撮からイネの穂を撮影してみたくなってしまいます(その誘惑が失敗の原因です)。冷静に考えれば理解できるはずですが、その場で操縦しているときは撮影のことばかりが・・・。
登熟期後半のコシヒカリは、ちょっとした外部からの力(雨や風など)で倒伏しやすい状態です。その中で、対地高度約5m以下の低空撮を行えば、ドローンからのダウンウォッシュ(下降気流)でイネが倒伏してしまいます。
下図は、私が誘惑に負けて、イネを倒伏させてしまった部分になります。一度、倒伏させてしまうと、元の状態には戻りません。この経験から登熟期の低空撮には慎重な操縦を心掛けないといけないと学びました。空撮を行っている方も注意してください。
ダウンウォッシュによる倒伏(2015年8月31日撮影)
倒伏させてしまった時の近接画像(対地高度約3m)