フィル―ドセンサー
2020年もNDVIフィールドセンサー設置
2019年に設置したNDVIフィールドセンサーは、ドローンモニタリングに有益な情報をいろいろもたらせてくれました。昨年の台風19号でセンサーやロガーが水没してしまいましたが、徹底的に乾燥・清掃をしたおかげで無事に起動することができ、今年もセンサを設置することができました。2年目ということで昨年の反省を活かして少し工夫をしています。
まず、センサを設置する単管パイプの工夫です。昨年は単管パイプと直交クランプを取り付けただけでしたが、今回は強度を増すために筋交を追加しました。
単管パイプの打ち込みの工夫
次に、単管パイプの打ち込みです。昨年は単管パイプを直接金槌で叩いていたのですが、調べるといろいろ補助部材があることがわかりました。単管パイプの先端にヘッドと先端ミサイルを取り付ける事で打ち込みも多少楽になりました。
NDVIフィールドセンサーの設置の様子
さらに、今年はモニタリング情報の充実化を図るために、千葉大学の共同研究費で温度・気圧・湿度センサを追加(後日、濡れ葉センサを追加予定)することができました。
ドローンを用いて移植2日後に設置したNDVIフィールドセンサーを撮影
今年もいろいろ発見出来ることを期待したいと思います。
NDVIフィールドセンサー
2014年から行なっているモニタリングはドローンを用いて上空
上空から取得するNDVIと地上からのNDVIを比較・検討し
機材一式
センサー:SRS分光反射率センサー、ロガー:Em50(販売終了)
田植えから2日後にフィールドセンサーを設置
NDVIは可視域と近赤外域の波長帯を用いて計算します。この波長帯は太陽光とセンサの位置関係の影響を受けるため、観測時間によってNDVI
下図は今回設置した試験サイトでの結果になります。まだ、データ
1) 晴天時におけるNDVI・日射量の時間変化(2019年5月27日:分げつ期)
2) 曇天時におけるNDVI・日射量の時間変化(2019年6月2日:分げつ期)
異なる気象条件時のNDVI・日射量の時間変化 ※NDVI・日射量は10分おきに計測
1)は晴天時、2)は曇天時におけるNDVI・日射量の時間変化の図(折れ線がNDVI、棒グラフが日射量)になります。日射量
晴天時では太陽光が直接イネに届きます。その太陽光は天頂角によ
一方、太陽光が直達しない曇天時は太陽からの散乱光が地上に届
また、両者ともに日出・日没前後のNDVIの数値は極端に上昇することから、この時間帯におけるモニタリングも避けなければいけません。
現在、10時にモニタリングを行っていますが、天気による観測適時が分かれば、時間に縛られることもなく、農作業の合間でモニタリングを行うこともできます。少しは柔軟にモニタリングの運用ができるようになるかも
今回の観測結果は地上に設置したフィールドセンサーの結果なので、近いうちに上
Mitsunori Ishihara, Yoshio Inoue, Keisuke Ono, Mariko Shimizu and Shoji Matsuura: The Impact of Sunlight Conditions on the Consistency of Vegetation Indices in Croplands—Effective Usage of Vegetation Indices from Continuous Ground-Based Spectral Measurements, remote sensing, 7(10), pp.14079-14098, 2015.