Month: 6月 2019
真っ白い水田
近所を車で走っていると、真っ白い水田があって驚きました...。パッと見たときは白色の泡か何かと思ったのですが、近くまで行くと綿であることがわかりました。初めて見た光景だったので、興味が湧きました。
白く覆われた(綿)水田
さっそく自宅に帰ってから調べてみると、真っ白い水田は丸三産業が製造している「水稲布マルチシート」ではないかと思われます。白い綿には種籾が含まれていて、水田全体を布で覆うことで栽培できる農法だそうです。布は綿製品を作る過程で出るくず綿を原料としており、水田に敷き詰めた布は土壌微生物によって約50日で分解されて土壌有機物となります。まさにリサイクル農法ですね。
具体的には、種籾が挟まれたロール状の布を圃場全体に敷いていきます。この時の圃場は乾田でも問題ないで、泥だらけになることはありません。また、ロール状の布を上から敷き詰めるので、雑草は押さえつけられて成長できない仕組みになっています。そのため、除草剤・農薬を使用する必要もなくなります。
何より田植え機が不要で育苗を行うこともしないので、自宅の田植え機が故障してしまったら、この栽培方法(お布団農法)を検討してみてもいいですね。
リモセン学会発表(2019年)
令和初のリモートセンシング学会は、東京電機大学(鳩山キャンパス)で行われました。自宅から約1.6kmの距離(車で5分)なので、これは発表しなければと思い、ポスター発表で参加しました。
「ドローンを用いた水稲生育管理の精度向上に関する検討」
〇田中 圭(日本地図センター)・濱 侃(横国大)・近藤昭彦(千葉大)
内容は、今までのモニタリングで得られた知見をもとに、水稲生育管理の精度向上を検討したものです。具体的には、いつモニタリングするのが最適なのか、解析単位を5mメッシュから株単位に変更、倒伏リスク診断の見直しなどです。
作り終えたばかりのポスター
会場では、いろいろと意見交換することができました。
その中でも、イネの生育のばらつきは地表面の凹凸以外にも作土層の厚さが関係するのでは?という質問がありました。
確かに、指摘されたように作土層の厚さは関係していると思うのですが、今まで作土層を計測したことがないので、この時はちゃんとした回答はできませんでした。ただ、毎年、何回か圃場内に入るので、自分の感覚で漠然とどこが深いか浅いかはわかっていたつもりでしたが、その情報を栽培までには活かしていませんでした。
この質問は、さらに美味しいお米作りのヒントをもらった感じでした。まずは、今年の収穫後に地道に金属棒を使って作土層の厚さを計測し、作土深マップとして可視化してみたいと思います。
また、作土で検索していたら可変施肥田植機(井関農機)がヒットしました。移植を行いながら、作土深を計測し、肥料を調整するという最新型の田植機です。さすがに個人でここまでのシステムはできないのですが、この方法は面白そうなので来年の移植の際には、田植機に計測装置を取り付けてみようかと思います。たぶん、自宅にあるドローンの部品を流用して作れそうなので、安くできそうです。進捗があれば報告します。
除草剤散布(2019年)
初期除草剤「コメットジャンボ」を散布しました。散布といっても、30gに小分けにされた水溶性の袋を圃場に向けて投げ入れるだけです。
田植えから2週間、何もしないと条間・株間に雑草が目立ってきます。去年は例年より早く田植えから1週間ほどで雑草が発芽したので、除草剤も早めに投下しました。
コメットジャンボを投げ入れるにあたって、事前にすることは水位を5~6cmぐらい高くします。以前、水位が若干低い状態で投下したため、除草剤の効果を最大限高めることができませんでした。また、風が強い日の投下することも効果を低くすることの要因であることを身を持って経験しました。2017年はこれらの要因が重なったためか、雑草(イヌビエ、クサネムなど)取りで本当に苦労しました。
このような経験を踏まえて、1時間ごとの天気予報を判断材料に投下日時を検討しました。この時期は夕方から朝までは比較的無風な状態が続くことが多いので、3枚あるうちの2枚の圃場では夕方から散布しました。
コメットジャンボの拡散
コメットジャンボは水に入れてから約10秒後に溶け始め、中身の除草剤が放射状に拡散していきます。大体7~8mぐらいの範囲まで広がります。