Month: 3月 2017

果樹

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先日のセミナーで果樹のせん定が重要だということを知りました。

果樹のせん定は、日当たりや風通しをよくすることで病気の発生を防ぎ、収量や品質の安定性を確保する大切な技術です

ただし、せん定は誰もがすぐにできる作業ではありません。まずは、ベテラン農家さんのせん定技術を見ることから始まります。

 

今回はSfM-MVS技術でイチジクの樹(自宅近くにある)を3Dモデルにすることができるか試してみました。

 

自宅近くにあるイチジクの樹

ドローンを用いた上空からの撮影及びポールカメラ撮影ではなく、地上から樹を中心に撮影を行いました。

今までの経験から、細い枝等はモデルにならないと思っていましたが、意外と上手く作成することができたのに驚きです。

撮影位置の特定とモデル

イチジクの樹の点群データ

どのぐらい細い枝まで対応できるかは今後の課題です。また、果樹に適した撮影方法を見つけないといけないかもしれません。

画像をクリックすると別サイトが開きます。

将来的には高精度の果樹の構造モデルを3Dプリンターで出力することで、新規就農者はせん定の技術を磨くことができると思います。さらに、着色できる3Dプリンターを利用することで、ベテラン農家さんが持つ高度なノウハウをより習得しやすくなるかもしれません。

圃場均平化(2017年)

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以前、このブログでも紹介した「セミナー(ドローンの農業活用とセンシング・モニタリング技術)」も先日終了しました。

私の予想以上に多くの方々に受講していただき、ドローンによるモニタリングの注目の高さを実感しました。

セミナーでは、水稲以外にも畑作や果樹等に利用したいとの声がありました。いろいろと話をしていると、作物によって欲しい情報が異なり、その情報には需要があることを知ることができたので、私自身の勉強になりました。

 

3月に入ったので、そろそろ2017年度の栽培に向けて、圃場の均平化とドローン計測を実施しました。

 

ドローンによる計測

 

圃場の西中央部が高く、排水口がある東側が周囲に比べて低くなっているので、代かきを実施するまでの約2ヶ月間で地道に土を移動させ、均平化を目指します。

 

点群データを表示できるサイトがありましたので、ドローン計測に用いたデータをアップしました。

 

画像をクリックすると別サイトが開きます。

任意の地点から点群データを表示できるほかに、地点計測(高さも含む)や距離計測も行えます。ただし、計測機能はサイトに会員登録する必要があります。

 

大館:東光鉄工

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私の農閑期は、講演や見学などでドローン農業の情報取集や人脈を広げる時期になっています。

先日、秋田県大館市に本社がある東光鉄工で開催された「農林水産業ドローン研究開発コンソーシアム」に、外部オブザーバーとして参加してきました。

 

大館駅

自宅からは大宮~新青森~大館ルートで約5時間です。

 

この事業は、秋田県からの委託で実施されています。秋田県ではドローン特区なども設置されているので、ドローン産業に非常に力を入れていることが伺えます。

東光鉄工は農薬散布ドローン(農林水産航空協会認定)をはじめ、機体製造や空撮等のサービスを提供している日本のドローン産業の中では名の通った会社になります。

 

本年度の最後となったコンソーシアムでは、水稲・果樹・牧草のモニタリングや農薬散布ドローンの自律散布飛行の開発状況について報告がありました。

現在、農薬散布ドローンの自律散布飛行は禁止されています。市販されているドローンの飛行精度がm単位であるため、自律散布飛行の禁止は仕方がありません。誤って隣の圃場に農薬を散布しないようにするためにも高精度に位置を把握する技術を導入しないといけません。このような技術が確立すれば、近いうち(数年の間)に規制緩和されるのではないかと思います。

今回報告のあった東光鉄工の次世代農薬散布ドローンは、既にcm単位で自律飛行できるような機体・ソフトウェアが開発されているのに驚きました。ドローン(自律飛行)の離着陸地点が数十㎝ずれるという課題があり、これを数㎝までにするとのことで開発者の意気込みを感じました。

ちなみに、私が実施しているモニタリングではm単位で十分です。

 

A.H おめでとう!!