欠株率

水稲株抽出(2018年)

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2016年から始めた水稲株位置の抽出ですが、いろいろ試した結果、対地高度は30mぐらいがいいのかもしれません。対地高度が低いと、撮影した画像の解像度が高すぎて、処理時間が大幅にに増えてしまいます。また、水稲以外の草丈の低い雑草がノイズとして多くなります。ちなみに、このときのイネの草丈は約37㎝です。

今回は「Mission Planner」で、クロスの飛行コースを設定しました。クロスにする事で死角をなくすことができます。実際はここまでしなくてもいいかもしれませんが・・・。

水稲株抽出のための飛行ルート

 

可視光、近赤外線の両方で撮影を行いましたが、やはり明確に水部とイネが判読できる近赤外画像が精度よく抽出できます。

 

【水稲株位置抽出の手順】

(前準備)近赤外画像から対象とする圃場だけをクリップ(切り抜き)します。この工程で大幅に作業時間を短縮できます。

その後の工程は、ノイズ除去→フォーカル統計→ラスベク変換→重心算出 の順番です。

試験サイト全体の水稲株位置

 

水稲株抽出の拡大図(水色点:水稲株位置、背景:近赤外オルソ画像)

 

今年は田植え機の一部の調子が悪いためか、所々で欠株が発生してしまいました。圃場全体で約4万5千株となり、昨年に比べると若干少ない結果となりました。

参考 :2017年の欠株率マップ

 

 

欠株率

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田植えから1ヶ月が経過すると、苗も順調に生長し上空からのモニタリングでもはっきりと確認できます(この頃の草丈は約35cm)。

昨年からはじめた「水稲株位置の抽出」を今年も行いました。抽出方法については、昨年の記事をご参照下さい。

水稲株位置の抽出に使用した画像は、移植してから28日後の近赤外オルソ画像になります。

 

水稲株位置抽出(2017年6月18日撮影)

オルソ画像と抽出した水稲株位置(オレンジ点)を重畳した画像になります。両者の画像を比較してもわかるように、おおよその水稲株の位置抽出ができているのではないかと思います。

 

圃場全体の水稲株位置(2017年) 背景:近赤外画像(Canon S110近赤外改造)

今年は株間21cmに設定して移植を行った結果、圃場内の株数は約4.7万株となりました。ちなみに、昨年は株間18cm設定で約5.1万株となっております。

 

次に、水稲株をメッシュごとにまとめて可視化した結果です。

 

単位面積あたりの株数(株/㎡) 背景:可視画像(Richo GR)

圃場の西側は田植機の移植方向が異なる部分にあたるため、若干株数が少なくなっています。圃場内全体では単位面積あたり14.2(株/㎡)【坪あたり46.9株】となりました(昨年の結果はこちらから)。

また、株間21cmの標準的な単位面積あたりの株数は15.9(株/㎡)となります。そこで、この値を基準としてメッシュごとの欠株率を算出してみました。

 

欠株率(2017年) 背景:近赤外画像(Canon S110近赤外改造)

その結果、メッシュ全体の欠株率は7.9%となりました。欠株率が最も高い値を示したメッシュは、トラクタの出入り部分にあたります。それ以外のメッシュでは、だいたい数%の欠株率で収まっています。