Day: 2016/10/16

すき込み

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2016年の水稲栽培も終わり、来年に向けて、まず稲藁の「すき込み」を実施しました。

私が農作業に従事する以前は、収穫後に稲藁・籾殻を焼却していました。その当時は、まだ野焼きについても許容されていましたが・・・。

現在、稲藁・籾殻は圃場の地力を高めるなど重要な土づくりの資源になるので、気温がまだ高いこの時期に「すき込み」を行います。

稲刈りから1ケ月経つと、稲孫(ひつじ)から再び穂が形成されていました。

 

稲孫すき込み

トラクターによるすき込み(緑色の部分がイネの稲孫)

 

昨年は、地元のカントリーエレベータから籾殻約1800kg(10aあたり約300kg;トラック6往復分)を無償でもらい、土づくりの強化に努めました。

※雨によって土がぬかるんでしまい、トラックで圃場内に運搬できませんでした。そのため、リヤカーに籾殻を乗せて、人力で圃場全体に万遍なく散布しました。

頭の中では、大したことのない作業だと思い込んでいましたが...これが意外と重労働で数日間かかってしまいました...。

今年は、稲藁+収穫分の籾殻で「すき込み」を行ったので、昨年ほどの苦労はありません。

 

土壌中で分解されるまでは、しばらく時間(約3~4年)がかかりますが、長期的にみた地力の向上には必要な作業です。

 

すき込み後の様子

すき込み後の様子

土壌中の有機物の分解を促す(空気に触れる表面積を大きくする)ために、なるべく大きな土塊になるように耕します。

作業メモ:PTO1速、走行速度0.5km/h

どろーん米品質診断結果(2016年)

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今年から出荷用「どろーん米」の食味値の分析を行います。

この品質診断は、今まで実施してきたメッシュごとのサンプリングではなく、圃場全体の結果になります。

メッシュごとにサンプルした水稲の品質診断は、手作業で脱穀→籾摺り等の準備をするため大変時間がかかります。

※分析用の準備が出来次第、毎年お願いしている女子栄養大学に分析してもらう予定です。

そこで、今回は迅速に診断を行うため、30kgの米袋に保管している玄米から300gを抽出し、食味値の分析を依頼しました。

その結果、どろーん米の食味値は81点(100点満点)を獲得しました。

 

食味値とは、お米のおいしさを数値化した指標です。お米の中に含まれる4つの成分(アミロース、タンパク質、水分、脂肪酸度)を分析し、100点満点で評価します。

一般的に、国内産の標準の食味値は65~75点となります。なお、80点以上のお米は美味しい米として評価されています。ブランド米で有名な「魚沼産コシヒカリ」は90点以上になるそうです。

 

表 食味計測定結果(2016年産どろーん米 玄米:コシヒカリ)

 どろーん米食味値2016

測定機種:サタケRCTA11A

 

※玄米タンパク質含有率が予想より高い数値を示しました。今までは理化学分析による測定でしたが、今回は近赤外による測定なので、その違いが出たかもしれません。