Month: 10月 2016

リモセン学会発表

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11月1日~2日にかけて、新潟市の新潟テルサで日本リモートセンシング学会が開催されます。

今回は8月に実施した温度観測の結果を発表します。

 

学会プログラム(要旨)はこちらからダウンロードして下さい。

 

UAV近接リモートセンシングによる水稲の群落表面温度の観測

〇田中 圭(日本地図センター)・濱 侃(千葉大)・近藤昭彦(千葉大)

要旨

本研究の目的は,稲の高温登熟障害に対応するために,水稲の群落内の温度環境をUAV近接リモートセンシングによって明らかにすることである。埼玉県坂戸市北部の水田を試験サイトとし、穂揃期にあたる2016年8月6日10時~7日12時にかけて水稲の群落表面温度の観測を行った。その結果、水稲の群落表面温度は一様ではなく、ばらつきをもって分布していることがわかった。また、このばらつきはNDVIと対応しており、相対的に群落表面温度の低温域でNDVIが高くなり、反対に高温域ではNDVIが低い値を示すことが明らかになった。

 
リモセン学会画像

       熱赤外解析の一例

学会では、農業リモセンやドローンに関連する発表が多くあります。いろんな情報を知ることができる機会なので、楽しみです。


修行:地上サンプル

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ドローン水稲モニタリングは、上空からのモニタリングの精度を向上させるために、実際に地上でイネをサンプリングした資料が必要となります。

サンプリング資料とドローンモニタリングを紐付けることによって、収量やタンパク質含有率などを面的に推定することができます。

地上サンプリングは、ドローン導入1年目から実施していますが、この作業がかなり大変で苦労します。精度向上のための修行です。

 

サンプリングの手順

1) 刈り取り

5mメッシュで管理している圃場から、収穫直前に数箇所(毎年一緒)を対象にメッシュ内の中心から10株程度刈り取ります。

 

ポールを頼りにサンプリング

棒を頼りにサンプリングするメッシュの特定

メッシュの特定は杭近くに立てた棒を頼りに刈り取っていきます。

 

天日干し

天日干し

 

刈り取ったイネは、天日干しで水分を落とします。

※コンバインによる刈り取り・脱穀は精確な量や該当メッシュ以外のイネも含まれる可能性があるので、全て手作業で行います。

1年目は手探りながらサンプリングを行ったので、全てのサンプリング地点の刈り取りを終えるまで半日かかってしまいました。

しかし、2年目以降は無駄な作業をしないように気を付けた結果、2~3時間程度で終えるようになりました。

 

2) 脱穀

脱穀するためにいろいろと試しましたが、私は透明の蓋付きプラスチック(Futabaの受信機のケース)を愛用しています。

 

脱穀

プラスチックケースを利用した脱穀

脱穀作業の様子

脱穀作業現場

 

3) 籾摺り

サンプリングした籾は少量のため、出荷用に使う籾摺り機を使用することができません。以前、購入した水分測定器(高森コーキ)に付属していたローラーもみすり器を使用します。

本来なら手で回すのですが、写真のように回転軸にスクリューネジを取り付けて、電気ドリルを使って籾摺りをしています。手より確実に籾殻と玄米を分別できます。

 

籾摺り

電動籾摺り機

 

4) 玄米選別

実は、この工程が一番大変です。籾摺り後は、玄米と籾殻が混ざっている状態です。これを玄米と籾殻に選別しなければなりません。先人たちは風力を使った唐箕で選別を行っていましたが、我が家に唐箕がありせん(昔はありましたが...)。

低コストが基本コンセプトなので、家にある扇風機と段ボールの簡易的唐箕を作って、選別していきます。

※製作時間30分、選別精度あまり良くない。

 

簡易型唐箕

簡易型唐箕

 

一応、選別はできるのですが、完全ではありません。ここからが修行というか...苦行になります...。

簡易的に選別した玄米には籾殻も混ざっているので、ピンセットで取り除いていきます。1サンプルの作業時間は約2時間です。今年は18サンプルあります...。

 

玄米・籾殻選別

玄米・籾殻選別

サンプル終了

サンプル資料の準備がようやく終了

 

全サンプルを分析すると費用が高くなってしまうので、このうち数サンプル分を女子栄養大学にタンパク質分析を依頼します。

 


すき込み

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2016年の水稲栽培も終わり、来年に向けて、まず稲藁の「すき込み」を実施しました。

私が農作業に従事する以前は、収穫後に稲藁・籾殻を焼却していました。その当時は、まだ野焼きについても許容されていましたが・・・。

現在、稲藁・籾殻は圃場の地力を高めるなど重要な土づくりの資源になるので、気温がまだ高いこの時期に「すき込み」を行います。

稲刈りから1ケ月経つと、稲孫(ひつじ)から再び穂が形成されていました。

 

稲孫すき込み

トラクターによるすき込み(緑色の部分がイネの稲孫)

 

昨年は、地元のカントリーエレベータから籾殻約1800kg(10aあたり約300kg;トラック6往復分)を無償でもらい、土づくりの強化に努めました。

※雨によって土がぬかるんでしまい、トラックで圃場内に運搬できませんでした。そのため、リヤカーに籾殻を乗せて、人力で圃場全体に万遍なく散布しました。

頭の中では、大したことのない作業だと思い込んでいましたが...これが意外と重労働で数日間かかってしまいました...。

今年は、稲藁+収穫分の籾殻で「すき込み」を行ったので、昨年ほどの苦労はありません。

 

土壌中で分解されるまでは、しばらく時間(約3~4年)がかかりますが、長期的にみた地力の向上には必要な作業です。

 

すき込み後の様子

すき込み後の様子

土壌中の有機物の分解を促す(空気に触れる表面積を大きくする)ために、なるべく大きな土塊になるように耕します。

作業メモ:PTO1速、走行速度0.5km/h


どろーん米品質診断結果(2016年)

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今年から出荷用「どろーん米」の食味値の分析を行います。

この品質診断は、今まで実施してきたメッシュごとのサンプリングではなく、圃場全体の結果になります。

メッシュごとにサンプルした水稲の品質診断は、手作業で脱穀→籾摺り等の準備をするため大変時間がかかります。

※分析用の準備が出来次第、毎年お願いしている女子栄養大学に分析してもらう予定です。

そこで、今回は迅速に診断を行うため、30kgの米袋に保管している玄米から300gを抽出し、食味値の分析を依頼しました。

その結果、どろーん米の食味値は81点(100点満点)を獲得しました。

 

食味値とは、お米のおいしさを数値化した指標です。お米の中に含まれる4つの成分(アミロース、タンパク質、水分、脂肪酸度)を分析し、100点満点で評価します。

一般的に、国内産の標準の食味値は65~75点となります。なお、80点以上のお米は美味しい米として評価されています。ブランド米で有名な「魚沼産コシヒカリ」は90点以上になるそうです。

 

表 食味計測定結果(2016年産どろーん米 玄米:コシヒカリ)

 どろーん米食味値2016

測定機種:サタケRCTA11A

 

※玄米タンパク質含有率が予想より高い数値を示しました。今までは理化学分析による測定でしたが、今回は近赤外による測定なので、その違いが出たかもしれません。


更新

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観測方法機体の項目を更新しました。

観測方法では、モニタリングのフローチャート(2014年版)を掲載しました。

各項目については、徐々に更新していきます。