2016生産履歴

本田防除(殺虫)

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今年度、2度目の動噴による本田防除です。

今日は、カメムシ類の防除になります。散布は出穂7日後に行いました。

2度目の散布ということもあって、前回の反省(加圧設定やホースの扱い方)を活かすことができました。

 

動噴散布

手元のホースの遠隔操作をしながら、動噴散布の様子

葉付着

散布後の稲

【使用農薬】

・スミチオン(1成分):殺虫剤

 対策:カメムシ類、ウンカ類などの水田害虫の殺虫

 10aあたりに水100l + スミチオン100ml(1000倍希釈)

動噴(スミチオン)

スミチオン乳剤

出穂期

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今年は8月4日に出穂期を迎えました。ほぼ例年通り(8月3日前後)です。

出穂期は全体の4~5割程度の穂が出穂した時期になります。

稲が出穂すると、次々に穂の上部から開花していきます。

開花している時間はおよそ2時間程度です。その間に、おしべの先から花粉が飛び散り受粉(自家受粉)し、受粉が終わると30分程度で花は閉じます。

 

20160804出穂期

開花の様子(2016年8月4日撮影)

2014年から実施している水稲モニタリングで得た知見では、出穂期以降のモニタリング情報によって以下のようなことがわかってきました。

 ・収量推定:出穂期に取得したNDVI

 ・タンパク質含有率推定(食味):出穂期から約2週間までに取得したNDVI

 

さっそく、今年もデータ整理ができ次第、推定してみたいと思います。

 

今年は、株間を18cmで移植しました(昨年まで株間16cm)。

週一のドローンによるモニタリングと同時に、地上では草丈・茎数の調査も実施しています。

1株あたりの茎数は、2014年15.5本、2015年17.5本でしたが、今年は茎数は20.3本となっています。株間の間隔を広くしたことが影響していると思います。

 

1株当たりの茎数

試験サイトにおける1株当たりの茎数の時系列変化

 

 

2016株数

1株当たりの茎(2016年8月4日撮影)

今年は昨年より茎の見た目が違い、茎がしっかりとした太さとなっています。

 

本田防除(殺菌)

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今年の1月にJAの展示会で購入した「動噴(自走式ラジコン動力噴霧機)」を初めて使用しました。本番前にも少し練習をしたのですが、実際の圃場で使用するといろいろと学ぶことがありました。

使用した動噴はラジコンタイプとなっており、手元のリモコンでホースの巻取・送出の命令ができます。送出のタイミングも当初は上手くできず、立ち止まっては動かすの繰り返しで、スムーズにできませんでした。

散布は雨天の日には実施できないため、気温35度近くまで上昇した真夏日の今日に実施しました。実施したのは6反ですが、予想以上に重労働です...。広い圃場ほどドローンの農薬散布が便利だなぁと身をもって知りました。

 

動噴デビュー

今年デビューの動噴

 

今年の水稲は例年通りに生長しており、8月3日前後には出穂期を迎えそうです。

今日は、いもち病や内頴褐変病等に対する防除を兼ねた予防散布を行いました。タイミング的には出穂3~4日前がベストだそうです。

 

動噴散布

散布の様子

畦畔からでは全体を均一に散布できないので、圃場内に入って実施します。中干しをしっかりしても歩くと足元は不安定です(この時期は湛水状態)。

【使用農薬】

・ノンブラスフロアブル(2成分):殺菌剤

 対策:いもち病、内頴褐変病、変色米、穂枯れ

 *予防・治療効果を備え、稲の主要病原菌に薬効を示す

 10aあたりに水100l + ノンブラスフロアブル100ml(1000倍希釈)

ノンブラス

ノンブラスフロアブル

除草剤散布

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田植後、何もしないとあっという間に雑草が発生してしまいます。

圃場内に発生した雑草を除草するのは、かなり大変な労力が必要となります。そのため、雑草が繁茂しないように除草剤を散布します。

下の写真は移植後13日目の様子です。株間・条間にはヒエ・イヌビエなどの雑草が発芽しています。

 

160603状況

 

除草剤には、「コメットジャンボ」を使用しました。コメットジャンボは除草剤が水で溶ける包みで覆われています。これを水に入れると、包みは溶けて、直径7~8mに除草剤が広がります。圃場内を均一に散布するために地図を作成(地図上の赤丸の中心点を目安)して、散布しました(10aあたり300g)。ドローンによる散布は、申請なしでは改正航空法に抵触するため、圃場内に入って人力で散布しました。

 

【使用農薬】

・コメットジャンボ(3成分):除草剤

 

コメット

 

 

コメット溶け出し

 

除草の効果を高めるためには、散布してから1週間は落水しないように水管理を行います。

 

 

田植え

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いよいよ、この地域周辺の田植えが到来です。近所の農家さんも朝から準備で大忙しです。

ビニールハウスの苗も順調に育ちました。

 

田植え直前苗

 

今年から栽培方法を若干変更します。例年なら株間を16cmで植えていましたが、今年は18cmに変更です。

用意した育苗箱も例年の150箱から130箱に節減です。株間を25cmまで広げても今までと同等の収量が得られるという研究報告もあります。

田植え機に移す前に、育苗箱にはいもち病などの対策に「ルーチンアドスピノ箱粒剤」を50g計測して、苗の上から均一になるように振りかけます。その後は、圃場に移植していきます。まだまだ、田植え機の運転が甘く、圃場の縁辺部の植え方が未熟で、余分な空白地帯が残ってしまいました。

 

田植え機

試験サイトの田植えの様子

田植え機と同時に肥料も撒いていきます。肥料は基肥一発肥料「コシヒカリ一発 LP485」です。10aあたり35~40kgになります。今回田植えを行った約6反分で13袋(260kg)になります。

田植え機の調子もよく、順調に移植でき、朝9時から始めて午後5時には終わりました。

田植え後夕日

田植え後の夕日

【使用農薬】

・ルーチンアドスピノ箱粒剤(2成分):殺虫殺菌剤

箱苗剤

ルーチンアドスピノ箱粒剤

【使用肥料】

・コシヒカリ一発 LP485

一発肥料

コシヒカリ一発 LP485

 

代かき直後のDSM計測

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本来ならば代かきを終えたら、すぐに水を入れて湛水状態にします。

しかし、今回は代かきを行うことによって、どのぐらい圃場内の凸凹を均平にすることができたかを計測するために、あえて水を入れませんでした。

近所の農家さんからは不思議がられましたが...。

ドローンや地上レーザーを用いて、代かき直後のDSM計測は困難でした。なぜなら、圃場内に水を張ってしまうと、水の反射によって正確な高さが求めることができません。しかし、代かきでどのぐらい土壌を移動させ、均平化できたかを数値化してみたいと思い、代かきを実施してから水がなくなった3日目にドローンによるDSM計測を行いました。

 

代かき直後DSM

 

圃場の西側にある取水口側で圃場全体の平均高より約2cm高く、東側の排水口では約2cm低くなっていることがわかりました。水管理を考えると問題ない範囲と考えられます。

 

代かき直後オルソ画像

代かきを実施してから3日後に空撮し、作成したオルソ画像

代かき直後(地上撮影)

地上から撮影した代かき3日後の様子

例年は代かき後に雑草防除初期剤である農将軍フロアブル(3成分)を散布していましたが、今年から散布をやめました。

少しずつですが、農薬を減らす方針で「どろーん米」の栽培を行っていきたいと思います。

 

 

塩水選

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田植えに向けて、本格的に作業が始まりました。

今日は「塩水選(えんすいせん)」を行いました。塩水選は良好な生育を行うために、中身の詰まった良い(重量の重い)種子を選別する作業になります。

用意するのは、塩5kg・水20lになります。これらを混ぜ合わせて、濃度20%(比重1.13)の塩水を作ります。

 

塩水選

 

次に、種籾を塩水に投入します。軽い種籾は浮き上がるのでザルで取り除き、沈んだ種籾のみを使用します。

約6反分(約24kg)の種籾の選別を行い、約20kg分が今年の種まき用になります。

 

塩水選1

 

土づくり

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土壌診断の結果、試験サイトでは「加里」が不足していることがわかりました。そこで、まずは健康な土づくりの一環として、診断結果に記載されている肥料「けい酸加里」を投入することにしました(40kg / 10a )。試験サイトは約30aなので全部で120kgになります。

 

水稲資材

 

写真の右側の散布機のリュック部分(約20L)に肥料を入れ、背負いながら肥料を撒いていきます。

 

土壌診断(結果)

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2016年2月に実施した土壌診断の結果が届きました。

その結果、ドローン水稲モニタリングを実施している試験サイトは「加里」の成分が不足していることがわかりました。

この圃場は長い間 水稲を栽培してきましたが、これまで農閑期に土づくりはほとんど行ってきませんでした。

そのため、圃場の養分不足を客観的な数値として示されたことによって、土づくりの重要性を理解しました。

土壌診断のアドバイスに従って、土壌改良を目指します。

 

2016土壌診断カード