収穫・品質を左右する代かき
今までのモニタリング結果から、代かきはその年の収穫量・品質を決める重要な作業になります。
代かき前にいろいろと圃場の均平化を試しましたが、圃場内の土を最も多く移動できるのは代かきになります。
今回はドローンで計測したDSMをもとに、まず「土寄せ」を行いました。
圃場の平均高より高い場所を中心に低い方へ...
ある程度の土寄せが終われば、いよいよ代かきです.
約3反の圃場にかかった時間は5時間(土寄せ+代かき)です。これでも自分の思い通りの結果にはなりませんでした。
代かき後の圃場にうつる夕日です。
次週は田植えになります。5月はいろいろと作業が続きます。
KT200
昨年の航空法改正によって、空港周辺やDID地区(人口集中地区)および対地高度150m以上でのドローン飛行は原則禁止となりました。*国土交通大臣の許可または承認を受ければ、法規制の対象から外れます.
ただし、上記の法律では「200g未満の機体(バッテリーなど飛行に必要な部品を含む)」は規制の対象とはなりません。
そこで、1月から写真測量やモニタリングなどに用いるカメラを搭載できる200g未満機の製作を行ってきました。200g未満の機体はいろんなメーカから市販されていますが、基本は玩具扱いになっています。写真測量やモニタリングなどでは、あらかじめ設定した飛行ルートを自律飛行できる機能は重要です。いろいろと探してみたのですが、欲しい機体が見当たらなかったので、200g未満で自律飛行が可能な空撮用の機体を試作しました。
製作した200g未満の機体は「軽やかに飛ぶ」を捩って、KT200と呼ぶことにします。
下の写真は、KT200の飛行道具一式になります。機体のケースは100均で購入したタッパーです。通勤用のカバンにも収まるぐらいの大きさなので、持ち運びにはすごく便利です。
この日は、KT200のハンドキャッチの練習をしました。機体の底には、GoPro3を取り付けて空撮のテストを行っています。
種蒔き
いろいろと行事が重なり、更新が遅くなりました。
塩水選、種子消毒を終えた種籾を水に浸けて、1週間後に種蒔きを行いました。
水から引き揚げた種籾をビニールシート上に撒いて、水分を飛ばします。
種籾の表面の水分を飛ばすことによって、種蒔き機の根詰まりを防ぐことができます。
種籾を乾燥させている間に育苗箱の準備をします。
例年は株間16cmで田植えを行うことを前提に6反分の150箱を用意していました。しかし、今年からは省力・コストカットを目指し、まずは株間18cmの130箱で行います。
例年、培土を30袋(予備も含めて)を注文していましたが、今年は事前に計算した25袋ピッタリに抑えることができました。培土1袋(20kg)で育苗箱5~6枚分用意できます。
培土1袋がだいたい800円なので、4000円のコストカットです。
育苗箱に培土を入れたら、種蒔き機で種籾を均等に撒いていきます。最初に種籾を蒔いて、最後に土を被せていきます。
育苗用ビニールハウス
塩水選が終えてからは、育苗用に使用しているビニールハウスの整備を行いました。
昨年、大雨による洪水によって土砂が流入し、地盤が凸凹な状態になってしまったので、近所の人たちと作業を行いました。
塩水選
田植えに向けて、本格的に作業が始まりました。
今日は「塩水選(えんすいせん)」を行いました。塩水選は良好な生育を行うために、中身の詰まった良い(重量の重い)種子を選別する作業になります。
用意するのは、塩5kg・水20lになります。これらを混ぜ合わせて、濃度20%(比重1.13)の塩水を作ります。
次に、種籾を塩水に投入します。軽い種籾は浮き上がるのでザルで取り除き、沈んだ種籾のみを使用します。
約6反分(約24kg)の種籾の選別を行い、約20kg分が今年の種まき用になります。
肥料混ぜ込み&ドローン計測
前日に粒状の肥料を散布したので、トラクターを使って土に混ぜ込みを行いました。今回は作業深度は浅めの設定です。
トラクタの駆動時間は約2時間(約3反)でした。
その後、ドローンを用いてDSM計測を実施しました。圃場をマップ化することで、均平化作業の状況を確認できます。
ドローンの撮影時間は約5分、DSM・オルソ画像作成時間は約1時間程度です。
土壌診断(結果)
2016年2月に実施した土壌診断の結果が届きました。
その結果、ドローン水稲モニタリングを実施している試験サイトは「加里」の成分が不足していることがわかりました。
この圃場は長い間 水稲を栽培してきましたが、これまで農閑期に土づくりはほとんど行ってきませんでした。
そのため、圃場の養分不足を客観的な数値として示されたことによって、土づくりの重要性を理解しました。
土壌診断のアドバイスに従って、土壌改良を目指します。