格安RTK‐GNSS機器の製作 ‐その2‐

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前回は、M8T基板とアンテナを接続して人工衛星の信号を受信するところまでの話でした。今回は、信号データを電子媒体(SDカード)に記録する方法を紹介します。

2016年から試験的に導入したRTK-GNSSですが、当初は受信情報の記録方法がわからず、WindowsのノートPCやWindowsタブレットをロガーとして記録する方法を採用してきました。この方法でも問題ないのですが、運用上の欠点としてノートPC・タブレットを屋外に放置する心配や電源が3時間程度で切れてしまう、またケーブルの接触不良で記録がストップしてしまうなどといったものでした。

格安RTK-GNSS導入当初のシステム

 

そこで、前述の問題を解決するために受信情報をSDカードに書き込む方法に改造を行います。電源供給はスマフォなどで使うモバイルバッテリに変更することで1回の充電で1日以上の計測が可能となります。

 

今回使う機材

OpenLogスイッチサイエンス(1900円)。オープンソースの小型ロガーでmicroSDに記録。電源ONにすると同時に書込みを開始。
0Ω抵抗秋月電子通商(100円:200個入)。
ケーブル
M8T基板とOpenlogの接続。
ケース
基板が入れば何でもいい。

 

基板改造
1)M8T基板のダイオードを0Ω抵抗に取り替え

交換する理由はよくわかっていませんが・・・詳しくはこちら(濱くんOSQZSS)を参照してください。

1mmぐらいの大きさのトランジスタを取り外して、0Ω抵抗を半田付けするのはかなり大変です・・・。目が本当に疲れます・・・。

取り外しには、先の尖ったピンセットがあると作業しやすい

 

2)M8TとOpenlogの結線
下の写真のように結線します。電源を入れるとOpenlogのLEDが青色に点滅します。これで衛星からの受信情報はmicroSDカードに書き込まれていきます。

BaseとRoverの2台を作成

 

3)ケース

基板剥き出しのままだと静電気や断線などの心配や見た目も格好悪いのでケースを作成しました。3Dプリンタで作るのに憧れますが、プリンタを持っていないので手元にあるもので作成します。

100均でケースを作るか・・・いろいろと考えていたところ、子供が使っているレゴが目に飛び込んできました。これはと思い、さっそく組み立てると・・・想像通りに素晴らしいケースが出来上がりました。

もう一つは、今ではなかなか手に入らないフィルムケースで作りました。M8Tの大きさにピッタリです。ケーブル用の穴とOpenlog用の切れ込みを入れたら完成です。

M8T専用レゴケース

 

ここまで出来たら、動作テストをしてみます。

ケーブルをアンテナと基板に、そして基板をモバイルバッテリーにそれぞれ接続し起動させます。基板のLEDが緑色に点滅、Openlogは青色に点滅すればOKです。

しばらく計測してみたら、SDカードに保存されたテキストファイルをu-centerで読み込んでみましょう。

 

今回はここまでの内容で終了です。次回は、屋外で計測する内容を紹介する予定です。

 

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