台風19号(T1919)による被害状況1
10月12~13日にかけて、東日本に大きな被害をもたらした台風19号(Hagibis)は、私の住む埼玉県坂戸市にも爪痕を残しました。
私の住んでいる場所は水害常襲地で、ここ数年の間にも内水氾濫が数回発生しています( 平成27年9月関東・東北豪雨(2015/9/9)、台風9号(2016/8/2)、台風21号(2017/10/23) )。しかし、今回の台風19号の大雨は、これまでに経験したことのない長時間降り続ける大雨でした。時間が経つにつれて、今までにはない危機感を覚え、まずは乗用車を自宅から離れた場所に避難させました。その後は、自宅の1階の家財や子供たちの大切なおもちゃなどの垂直避難です。
台風が伊豆半島に上陸する6時間前の13時頃に、高麗川・越辺川からの逆流が始まったとの連絡があり、葛川の水門ゲートが閉ざされました。この水門ゲートが閉じてしまうと、堤内地を流れる葛川からの水が下流に排水されず、あっという間に氾濫が発生します。河川の位置関係はこちら。
下の動画は17時ごろに屋上から撮影した越辺川・高麗川・葛川の合流地点周辺の氾濫の様子です(14日のnews zeroで放送)。この時点では、自宅周辺の浸水深1.5m程度(目測)まで上昇しています。
台風19号(T1919)による越辺川・高麗川・葛川の合流地点周辺の内水氾濫(2019年10月12日16時40分)
気象庁の降雨レーダー予想図から、台風中心が通過するまで約5時間・・・これは床上浸水の確率が非常に高いと思い、食事をとる時間も惜しんで運べるものは上へ移動させたのですが、限界がありました。19時ごろになると、下水の逆流の前兆である1階トイレ、キッチンや洗面所といったところから「ボコボコ」と音が聞こえ始め、急いで水のうで対策を施しました。
20時30分ごろから、ついに自宅の浸水が始まりました。1階で最も低い掘りごたつの底からジワジワと水が染み出してきました。21時ごろに停電が発生です。当初は電線が切れたかと思ったのですが、翌日に浸水による室外機の漏電が原因だと判明。漏電箇所のブレーカーを切ればよかったのですが、その時はそこまで頭は回りませんでした。
早く台風が通過してくれと祈っていたのですが、残念ながら1階は床上浸水となってしまいました。
氾濫のピークは台風通過後の25時ぐらいで、その時点では台風が通過した後で雲はどんどん晴れて、月(ほぼ満月)が覗き込んでいました。
自宅屋上から撮影した浸水がピークの時の様子(2019年10月13日01時ごろ)
夜明け前には水は引き、わが家の被害全容が明らかになりました。特に被害が大きかったのは、トラクター、コンバイン、乾燥機など農機具一式が水没してしまったことです。完全に乾くまでは触れることができませんが、農機具全滅の場合は今後の事も考えると・・・離農も選択しなければいけなくなるかもしれません。
トラクター・コンバインなどを格納している車庫(2019年10月13日07時)
今年収穫したばかりの「どろーん米」は妻が気を利かせてくれ、前日にいくつかを自宅の上に避難させてくれ、水没から免れることができました。妻に感謝です!!
後片付けに追われていますが、被害記録も忘れないうちに綴っていきたいと思います。