被災した経験から

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7月3日からの梅雨前線に伴う大雨によって、九州を中心とする多くの方々が被災しました。役に立つかわかりませんが、昨年の令和元年東日本台風(台風19号)での被災経験から気づいた点をまとめました。

 

私は被災直後の惨状を見て、言いようのない感情に襲われました。どこから手をつければいいのか・・・それでも気力を振り絞って後片付けを始めないといけません。しかし、焦って後片付けをしてはいけません。まずは、被災状況をデジカメやスマフォなどで記録しましょう。この記録は、どのように被災したのか明確な証拠となります。また、被災した家具などは災害ゴミとして廃棄することになりますが、これらも写真を撮りましよう。加入している保険で補償してくれる場合もあります。

実際に作業に入ると、早く片付けをしないといけないという思いが先行し体を動かすのですが、2日目以降は体がどんどん重くなっていきます。復旧までは長い時間がかかるので、無理のない範囲でやるとことをおすすめします。

 

後片付けと同時進行になりますが、早めに市役所または役場に行って罹災証明書を申請しましょう。罹災証明書は保険会社への申請、医療費の免除(期間有)、社会福祉協議会からの災害見舞金、児童の就学援助、銭湯の無料(地元の会社さんの好意)など様々な支援を受ける際に必要となります。

申請に必要となったのは、罹災の状況が確認できる写真、印鑑、身分証明書です。罹災の状況が確認できる写真には、スケールがわかるものを一緒に写すのが好ましいです。私の場合は、床上浸水した痕跡とメジャーで指さしをした写真を提出しました。罹災証明書は10分程度で発行してもらいました。しかし、客観的に判断できる写真がないと発行までに時間がかかります。

罹災の状況が確認できる写真の例

 

河川から氾濫した土砂には細菌が多く含まれるので、屋内の消毒は必要です。私の被災した周辺では、市役所に連絡すると消毒噴霧してくれることになりました。しかし、1回の消毒だけでは全てをカバーできないので、薬局で「オスバンS」を購入しました。オスバンSは水害後の消毒によく使われるということもあって、近くの薬局ではすぐに売れ切れとなってしまい、手に入れるのも一苦労でした。

 

今回、被災した九州では第一次産業が盛んな地域も含まれています。そのため、農業向け(農機具の被災から再取得)の話も紹介します。令和元年東日本台風は農林水産省による農業者に向けた支援対策がありました。この九州豪雨も支援対策が実施されるのではないかと思います。

まず、水没してしまったトラクター、田植機、コンバイン、穀物乾燥機などの農機具は全て写真を撮り記録を残します。また、水没した農機具はカバーを外して内部に溜まっている水があれば捨てて、とにかく乾かしましょう。水が完全に乾くまではエンジンや電源を入れるのは絶対にしてはいけません。

私は、被災後にJAさんに連絡をし、全ての農機具の修理が可能かどうか依頼しました。JAさんや農機具の各メーカの担当者が被災した農機具を実際に見て修繕が可能か再取得なのか判断し、証明書を発行しました。例えば、穀物乾燥機の場合は(一社)日本農業機械化協会のガイドラインが根拠となって、判断されます。

その後は、再取得となった場合は被災した農機具と同等の機種(現在市販されている)の見積書をもらいます。また、修繕が可能である場合は、修繕費用の見積書となります。私のところでは、田植機・コンバイン・穀物乾燥機・籾摺機・選別計量機は再取得、トラクター・動力噴霧機は修繕可能となり、それぞれの見積書を用意しました。

見積書と証明書は市役所の農業振興課に提出し、その後に農機具の再取得および修繕を行っています。新しい農機具が納品されたら再取得および修繕の費用を払い、その後に補助金が振り込まれる流れとなっています。

 

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