Month: 7月 2016
本田防除(殺菌)
今年の1月にJAの展示会で購入した「動噴(自走式ラジコン動力噴霧機)」を初めて使用しました。本番前にも少し練習をしたのですが、実際の圃場で使用するといろいろと学ぶことがありました。
使用した動噴はラジコンタイプとなっており、手元のリモコンでホースの巻取・送出の命令ができます。送出のタイミングも当初は上手くできず、立ち止まっては動かすの繰り返しで、スムーズにできませんでした。
散布は雨天の日には実施できないため、気温35度近くまで上昇した真夏日の今日に実施しました。実施したのは6反ですが、予想以上に重労働です...。広い圃場ほどドローンの農薬散布が便利だなぁと身をもって知りました。
今年デビューの動噴
今年の水稲は例年通りに生長しており、8月3日前後には出穂期を迎えそうです。
今日は、いもち病や内頴褐変病等に対する防除を兼ねた予防散布を行いました。タイミング的には出穂3~4日前がベストだそうです。
散布の様子
畦畔からでは全体を均一に散布できないので、圃場内に入って実施します。中干しをしっかりしても歩くと足元は不安定です(この時期は湛水状態)。
ノンブラスフロアブル
出穂前の草刈り
この地域の出穂期は例年8月上旬になります。
出穂期頃にはカメムシ類が水田に侵入し、籾の美味しいところを吸い取ってしまい、斑点米が発生してしまいます。そのため、出穂2週間前ごろには、畦畔等の雑草は刈り取らなければいけません。
今シーズンになって3回目の草刈りになります。雑草の生育スピードはものすごく、1日あたり数cmぐらいの勢いで生育します。
草刈りがなくなるだけで労力はかなり軽減できるのですが...余分な除草剤も使いたくないので、しばらくは草刈りを実施します。
雑草抽出
ドローン水稲モニタリングは試験サイト(約3反)の他にも行っています。
すぐ隣の圃場で大きさは約1反程度です。この圃場は試験サイトと全く同じ手法(肥料等も同じ)で栽培しています。
最近、小さい方の圃場では雑草が目立ち始めてきました。
小さい圃場も6月上旬に除草剤を散布しましたが、散布後に強風によって風下側に流されてしまいました。そのため、若干土壌が高いところでは雑草が発生してしまいました。
ちなみに、試験サイトは翌日(風が弱い)に散布したため、目立った雑草は発生していません。
下の写真は圃場内部に入って取り除いた雑草です。現在までにバケツ4杯分を除去しましたが、全く追いついていません。
取り除いた雑草バケツ1杯分(作業着は泥だらけ)
今回はモニタリングによって雑草がどのように撮影されているかを紹介します。
下の画像は可視画像・近赤外画像・DSM(地表面の高さ:草高)になります。可視画像・近赤外画像において、雑草が発生している部分は周辺の水稲と比べると明らかに色が異なります。また、DSMで見ても水稲の草高より雑草は高くなっていることがわかります。
図 雑草抽出位置(左:可視画像、中央:近赤外画像、右:DSM)
クリックすると大きい画像サイズで確認できます。
下の写真は雑草を抽出した場所を地上から撮影したものです。
タイヌビエ(雑草を見やすくするために画像を加工)
クサネム(雑草を見やすくするために画像を加工)
以前、紹介した水稲株位置を用いれば水稲と雑草の区別ができるので、雑草の位置および生育状況の把握は可能だと思います。しかし、今回のように雑草が生育してしまうと、取り除くのはかなりの労力が必要となります。
中干し確認
先月の24日(金)から始めた中干し(10日経過)も順調に進み、地面にひびが入る程度になりました。
畦畔周辺は簡単に確認できるのですが、圃場の中央部は畦畔からの目視では判断できません。圃場内に立ち入れば確認できますが、あまり圃場内を荒らしたくもありません。
畦畔から撮影した中干しの様子
今回は週一のドローンモニタリングに加えて、超低空(対地高度約5m)のマニュアル飛行で圃場内部の様子を撮影しました。
その結果、圃場内部も地面にひびが入っていることを確認できました。写真では、水稲の陰で見にくくなっていますが、条間にひびが入っていることがわかります。
今日で中干しは終了。明日からは間断潅水の水管理に移行です。
超低空撮影による圃場内部の中干しの様子